The Japanese Educational Preambles for LaTeX (TeX)

背景

LaTeX (TeX)12 は,高品位は出力を得ることができる組版(テキストと命令を解釈し,文字を紙面に適切に配置する)ソフトウェアです。 論文作成などのアカデミックな場面では大変多く使われています。 数学の教員免許をお持ちであれば,大学のレポートなどでお使いになったことがあるでしょう。 しかし,LaTeX の標準出力は中等教育での教材作成には適しているとは言えません。 実際,Studyaid D.B.(数研出版)や Microsoft Word (Microsoft)などを利用しているかたが多いかもしれません。 しかし,いくらかの理由から,私は教材作成は LaTeX で行うのがよいと考えています。 この件に興味があるかたは,次の記事をご覧ください。

目的

  • LaTeX を用いて,中等教育での教材作成に適した出力を手軽に得るための機能を提供する。

私自身は,高校教員間での LaTeX 使用が広まることで,LaTeX で作られた教材を共有する文化が生まれればと考えています。

前提

次の技能を前提とします。 おわかりにならない場合は,付したリンクの記事などを参照ください。

内容

見本

TeX と書かれたソースから,対応する PDF ファイルが生成されます。 TeX と書かれたファイルをクリックしてダウンロードが始まってしまう場合は,テキストエディタ(Windows ならばメモ帳など)で開いてください。

概要

この .tex ファイルの集まりは,日本における高等学校数学科の教材・板書案を作成するための私家版プリアンブルを共有するものです。 すなわち,主たる対象は日本の高等学校数学科教員です(中学校でも使えると思います)。 よろしければ,LaTeX による教材作成にお役立てください。

各種の表現は私が実際に教材・板書案作成に使っているものであり,教育効果の検討や教育環境の変化により組版結果に大きく差が生じる更新が行われる可能性があります。 ご使用になる場合は,その点をご理解いただきますようお願い申しあげます。 内容を更新した場合には日付で版を管理し,私が web 上で活動している限り,古い版も公開し続けることとします。

設計思想は次の記事にまとめています。

引用するパッケージのうち,直接使うべきものに関する説明は次の記事にまとめています。

ダウンロード

このプリアンブル集では,自作のパッケージをいくつか用いています。ごく最近(2022-07-20 以降は安全だと思います)の TeX Live には収録されていますが,それ以前のものには入っておりません。お手数ですが,それ以前の TeX Live をご利用のかたがお試しいただけくときは,以下にある 5 つのパッケージを導入してください。

特に理由がなければ,一番上にある最新版をご使用になってください。

  • 2022-08-07版
    • \thinkdiv(*) の幅指定を修正し,text/handoutstyle 以外でも使えるようにしました。
  • 2022-07-22版
    • \quotegraphics のバグを修正しました。
  • 2022-07-21版
    • 初めて公開する版です。

詳細

明らかにおかしな動作を発見なさった場合は,ぜひ日下部幽考までお知らせください。ウィジェット「ソーシャル」に Twitter と メールアドレス がございます。

このプリアンブル集は,あまり LaTeX に詳しくないかたにも気軽に日本の学校らしい体裁の資料を作っていただけることを目的にしています。 したがって,内部仕様の詳細な説明はいたしません。

ある程度 LaTeX や TeX をご存じのかたが内部をお読みになり,ご自身の使いやすいように書き換えていただくことは一向にかまいません。 書き換えていただくものを再配付なさる場合は,(MIT ライセンスとしていますので強制ではありませんが)以下にご協力いただけますと幸いです。

  • ぜひ,日下部幽考までご連絡ください。配付ページでご紹介したいと思います。
  • 混乱を避けるため,名前を変更してください4
  • https://www.metaphysica.info/jep/(配付ページ)へのリンクまたは紹介にご協力ください。

また,よい修正やバリエーションを作成された場合も,ぜひご連絡ください。 公開がお手間の場合,私が代理で公開しても構いません。 資料の体裁には好みがあります。 様々なものが共有されることで,日本の教育現場における LaTeX の使用が広がればと考えています。

参考

  • LaTeX 初等数学プリント作成マクロ emath5
    • 壮大かつ高機能な教材作成用のマクロ集です。こちらですべて満足なさるかたも多いかもしれません。一方で,大部分の表現や体裁が置き換えられてしまいます。私自身は,ある程度裁量を残したかったために Japanese Educational Preambles とその他のパッケージを作りました。
    • グラフ描画機能は素晴らしいの一言です。細かな要求にも応えてくれます。私は,図は emath を利用して PDF を作り,クリッピングしたうえで貼り付けています。
    • LuaLaTeX を使っているときは,訂正版 / 3. スタイルファイルの臨時版6を上書きする必要があります7
  • TikZ8
    • TeX 用の描画パッケージです。

  1. TeX が組版システム本体の名前で,LaTeX は TeX をより使いやすくするための文書処理システム(フォーマットと呼びます)です。とくに意図しない限り,現在「TeX で文章を書く」とは事実上「LaTeX で文章を書く」ことを意味します。この記事はすべて LaTeX についてのものですが,(TeX) を付しているのは TeX という語のほうが知名度が高く,検索でいらしたかたに伝わりやすくするためです。 ↩︎

  2. 追記 2022-08-13。タイトルと最初の LaTeX に (TeX) と解説を追加。 ↩︎

  3. (CTAN),Yukoh Kusakabe。CTAN,参照 2022-07-24。 ↩︎

  4. 名前の変更は必須ではありません。このプリアンブル集のライセンスは MIT であり,LPPL ではありません。 ↩︎

  5. 大熊一弘,LaTeX 初等数学プリント作成マクロ emath。LaTeX 初等数学プリント作成マクロ emath,参照 2022-07-22。 ↩︎

  6. 大熊一弘,訂正版 / 3. スタイルファイルの臨時版。LaTeX 初等数学プリント作成マクロ emath,参照 2022-07-24。 ↩︎

  7. 追記 2022-07-24。 ↩︎

  8. (Wiki),TikZ。TeX Wiki,参照 2022-07-22。 ↩︎